メンバーの声(その4)

このサークルに次々と若い人が入ってくれてとても嬉しい。
若いうちからあがり症を改善して、人前で話すことに大きなコンプレックスを抱かずにすめば、それにこしたことはないのだから。

振り返れば、私は中学1年の夏休み明け、国語の本読みでガタガタと声が震えて以来、常に大勢の人の前で声を出すことに恐怖が付き纏った。本読みはもちろん、意見を発表することも。自己紹介さえもドキドキして声が震えた。もっとしゃべらなくてはならないのに声の震えを認識してしまうと、もうそれ以上恥ずかしくて声を出していられず、穴があったら入りたい暗い気持ちに陥った。

それでも高校・大学と進み、就職し、結婚し、子供にもめぐまれ、定年まで勤め続けたのだから、表向きは人並みに生活してきたことにはなるのだろう。
しかし、自分の中では人前で発言しなければならない機会の有無に常に左右され続け、いろいろな場面での選択肢が限られてきたと思っている。

そんな私が今から10年前、「話し方教室」に通いはじめた。仕事上、会議での司会や人前での発言を余儀なくされたからだ。

心臓がドキドキする、呼吸が浅く速くなる、口が渇く、手の平に汗をかく、赤面する、筋肉がこわばる、手足や声が震える…などの「あがり」の症状は、脳から出る「何とかしなきゃ」の命令で起こる自然現象だという。
反対に「何もしなくていい」という脳からの指令があれば、体に起こる症状は「あがり」と全く逆になる。
この「何とかしなきゃ」と「何もしなくていい」のスイッチの切り替えを精神面から行うのはかなり時間がかかるそうだ。
手っ取り早いのは、体の状態を変えること。つまりリラックスしている体を作ることによって、脳に「ああ大丈夫なんだ」という指令を出させるという理屈である。

私は「話し方教室」卒業後、仲間とともにこのサークルを作った。あがり症が改善されたとはいえ、人前での発言の機会がなくなると、また以前の恐怖が頭をもたげてくる気がするからだ。「継続は力なり」という言葉があるように、いつも人前でスピーチをしていれば、相手の人数が増えようが、雰囲気が変わろうが、「いつものとおり話せばいいんだ」という無意識の力が働くはずだと思っている。

体のリラックス方法はこのサークルでも教え合っているが、基本は人前でのスピーチだ。話の内容や構成、表現に重点を置くことはしない。人前でいかに普段の自分でいられるか、普段の自分で話ができるかをポイントにしている。
サークルの仲間同士は利害関係が一切なく、職業もそれぞれ、年齢もそれぞれ、生活もそれぞれだから話の内容は多岐にわたる。仲間は自分の話をちゃんと聞いてくれ、また、その仲間がいろいろな話をしてくれる。本当に楽しいのだ!
あがり症改善のためのサークルが、いつしか私にとってはストレス解消の楽しみとなっている。

                           60代女性
posted by 話し方サークル at 00:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | メンバーの声 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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